朝美絢さんの向かう先

昨日今日は「タカラヅカスペシャル」が梅田芸術劇場で開催されていたそうな。

長く宝塚ファンやっていた割にこの手のイベントに行ったことがありません。今のようにライブビューイングがあったわけでもなく、単純にチケットが取れなかったからでもあり、何故かそんなに興味がなかったからでもあり。この辺自分でもよくわかりません。

ただこういうイベントは全組というわけではないもののなんとなく生徒さんの置かれている位置を目の当たりにしてしまいますよね。

今年ので何か今後を占うような出来事はあったのでしょうか。別に私にはどうでもいいことですが。

 

さてタイトルの朝美絢さん。気になる生徒さんの一人ではありますが、朝美さんのファンにはなりたくないと常々思っております。

だってね〜、この方のファンになったら絶対しんどいじゃないですか〜。上に彩風さん彩凪さんがいて下には永久輝さんや縣さんがいる。立ち位置的に一番しんどい。

95期の中でも実力はある方だし、何より顔が良い。でもスタイル・バランスが悪い。礼真琴さんや柚香光さんと違い御曹司ではなく、月城かなとさんや瀬央ゆりあのような男っぽさにも欠ける。桜木みなとさんは宙組にいるから目立たないけど実はそれならに身長がお有りになるんでしたっけ? 水美さんは、ごめんなさいよくわからない。

ひかりふる路」のサン=ジュストは嵌まり役でした。配役が発表される前からこの役は朝美さんだろうと信じておりました。

第一に顔。とにかく顔。「革命の大天使」「死の天使長」の異名にふさわしい美貌。そりゃあもう朝美絢さんしかいない!

朝美さんはサン=ジュストのようなある種の狂気を孕んだ役がとても似合うし、たぶん得意。その個性は大切にしていただきたい。

しかし「ファントム」のシャンドン伯爵のような「ザ・二枚目」は難しいかったようです。というかまあ、シャンドン伯爵のような役は本人の適正がモロに出るので嵌る人はすんなり嵌るし、そうでない人は苦戦するものです。それにシャンドン伯爵の持ち歌がえらく難しい。ちょっと歌えるレベルの人にはなかなかに手に負えないレベル。

Wキャストの彩凪さんよりは歌えているけれど、そこと較べても…ねえ。それに彩凪さんは歌こそ歌えてないけどシャンドン伯爵には嵌まっていました。すっごいキラキラしてらっしゃいました。それをスター性と呼ぶなら確かに彩凪さんはスターなのでしょう。

朝美さんはあんなにお顔が美しいのに、その美貌が客席まで届いていない。もったいないと思います。

全体のスタイルバランスの悪さという意味では近いのは礼真琴さんですが、礼さんは有無を言わせぬ確固たる実力があります。それは現在の宝塚のスターの中でも飛び抜けていることを既に証明しています。

朝美さんは美貌という武器を持ちながら、まだそれを活かせてはいません。また美貌だけで他を薙ぎ倒すには全体のフォルムが足りない。今更身長が伸びることはないでしょうから、もう実力を伸ばすしか道はないのです。それも礼真琴さんに匹敵するレベルまで伸ばすしかないのです。

辛く厳しい道のりと思います。しかしそれ以外に朝美さんが上を目指す方法はありません。

人間誰しも自信を持つには練習を重ねて限界まで頑張るしかありません。死ぬほど頑張れば結果は自ずから滲み出てくるものです。

朝美さんが目指す道の先が何処なのかは私は存じません。しかしもしも一番上を目指すならば、死にものぐるいで足掻いて足掻いて、限界を突き破ってほしいです。

どんな結末が待っているにしろ、頑張った自分に自信を持って生きていけるはず。

私はもうしんどい思いはしたくない卑怯者ですので遠くから眺めるだけですが、ファンの方は一生懸命に応援して差し上げてください。

朝美さんと朝美さんのファンの方々の頑張りが結実することを祈っております。

 

不二子